今こそインナーチャイルドを呼び覚ます
-Time to shake up the inner child
2008年2月
バーバラ・ブレナン著
インナーチャイルドを題材にした書籍は数える程度ですが、世界中では、多くの人がインナーチャイルドの探求を目的としたワークショップに参加しています。インナーチャイルドに関するCDやテープを積み上げても、手の届く高さほどにしかなりません。という事は何を意味するかお分かりになるでしょう。
インナーチャイルドはこれまであまり知られていませんでした。インナーチャイルドが症状として体に現われるものだったら、勇敢なヒーローとして人気を集め、人気のトークショーにゲスト出演し、記者やカメラマンから追われる日々を送るハリウッド的なわがままな大スターのようになっていたでしょう。
皮肉を言うと、インナーチャイルドとは皆さんが考えているようなものではなく、結構なビジネスになっているのです。同情的に見ると、この想像上の存在に地位と権利、そして神話的な神性を私達が与えてきました。瞑想やビジュアリゼーション(視覚化)で、私達はこのもろく壊れやすい存在であるインナーチャイルドを取り出し、涙を拭い、安らぎで優しく包み、私達の胸の中で抱きしめ、人生の残酷さから守ってやると誓うのです。人は自分自身の傷を癒していると信じています。
なんだか子供にサンタクロースの正体を言う事と似通っているのですが、インナーチャイルドなど存在しないのだとここで皆さんに言っておかなければなりません。インナーチャイルドとは皆さんがより簡単に幼少期の傷を理解し、アクセスできるようにと作り上げられたものだったのです。
ではそれが幼少期のものでなければ、どうなるのでしょうか?正確に言うと、私達がインナーチャイルドというレッテルを貼っているものは、実はブロック(障害物)なのです。そのブロックは1つ以上の場合もあり、ほとんどの場合が幼少期になるのですが、トラウマが最初に起こった時に凍結され澱んだエネルギー意識の塊なのです。これは通常、2つに分離した暗いエネルギーとしてヒューマン・エネルギー・フィールドやオーラの中に見られます。
こういったブロックを溶かし、内なる傷を癒す事は自己成長の旅における最優先課題となります。だから「インナーチャイルド」ワークへの高い関心は、実は大いに評価されるべきなのです。ただ少し見方を変えてやる必要があります。
私達のブロックの中の厄介なエネルギーは、ある出来事からの辛い感情とその出来事の記憶とを分断する事になります。子供の頃に何か辛い事が起こると、はっとしてエネルギー/意識の流れを止めようとできる限り息を止めます。その時からその出来事を思い出しても、痛みを感じなくなります。なぜならば私達の感情は精神のエネルギーと分断されているからなのです。その結果として私達のエネルギー・フィールド全体がブロックの中に創造的なエネルギーを閉じ込め、弱っていきます。
ひとたびブロックが形成されると、ブロックの周りに錯綜した考えや感情を堆積していきます。再び同じような事が起こると、ブロックに暗く澱んだエネルギーがさらに積み上げられ、人生は難しいものになっていきます。
感情や思考の真の創造的なエネルギーを回復させ、私達の人生に健康的で創造的なプロセスを取り戻すためには、ブロックに触れ、分断されたエネルギーを一掃し、思考と感情のエネルギーを改めて一つにしてやる必要があります。
大人の人生における幼少期でおった傷のインパクトは、かなり強いものになり得ます。実際、だれもが愛や自己価値、信頼、その他の人生の側面に関してある程度歪んだ観点を持って育ってきました。傷つけば傷つく程、その歪みは大きくなります。
それぞれの傷が幼少期に端を発するため、傷のある部分の意識は、最初にその思考が植え込まれた時に固まってしまうのです。そしてそれは後に続き、最初に植え込まれた思考を支持するかのような出来事が起こる度、エネルギーブッロクはさらなる層を増やし、厄介で未熟な状態のまま閉じ込められます。
例えば暴力的な父親を持つ女性は、決して男性を信用しない傾向があります。男性への信頼の欠如により、大人になってからの彼女の恋愛関係を壊しかねません。そして男とは信用ならないものだといった考えを強めていきます。これはまさに悪循環です。
ブロックは私達を過去に捕らえ続けます。そしてこれまで必死にガードし続けてきた感情を開くために充分なエネルギー/意識がブロックに入り込むまで過去に捕らえられたままになります。ひとたびブロックが解き放たれると、大人としての観点で状況を把握し、より良い選択ができるようになります。この作業は決して簡単なものではありません。また痛みを伴います。通常、ヒューマン・エネルギー・フィールドの様々なレベルでの経験豊富なヒーラーの手助けがなければなし得ません。
すぐに成果は見られませんが、徐々に自分自身を押さえ込んだり、見くびったり、自暴自棄になっていた事に気づくようになります。かつてブロックがあった箇所にエネルギーと創造性を再び流すことで、自分自身の価値を知り、自分と気長に向き合うようになれるのです。
だから「インナーチャイルド」の本当の姿を見ない事は危険なのです。もし私達が、腫れ物にさわるようにビクビクしていたら、哀れな感情に加担する事になります。痛みは感じても根本的な問題解決をする事はできません。このようにして絶望的な感情でもって私達自身や私達の人生を変えていってしまうのです。
分断された幼少期の意識は、健康的な大人の意識に成長しなければなりません。つまり傷からのエネルギーの残骸は現在の状況におけるバネとなり、自分の人生のかけらとして起こった事の本質に気づくようになります。そして前へと進んで行けるのです。